医療脱毛(メディオスターモノリス)
<目次>
- 1.蓄熱式脱毛とは? ~脱毛機器で用いられるレーザーの種類の違い~
- 2.蓄熱式脱毛機、メディオスターモノリスの特徴
- 2-1.不快感・痛みが少ない
- 2-2.施術時間が短い
- 2-3.脱毛効果の違いとは?「ダブル波長とダブルモードによる照射」
- 2-4.医療脱毛機について「蓄熱式と熱破壊式の比較」
- 3.医療脱毛の施術の流れ
- 3-1.照射準備、照射
- 3-2.照射時間
- 3-3. 照射後
- 4.アフターケア
- 5.照射間隔・回数
- 6.医療脱毛機「メディオスターモノリス」が向いている方
- 7.医療脱毛に関する「よくある質問」

当院では、メディオスターモノリスを使用し、医療脱毛を行っております。メディオスターモノリスは、ドイツのエースクレピオンレーザーテクノロジーズ社が開発し、厚生労働省に認可を受けた医療用脱毛レーザー機器です。ダイオードレーザーによる、蓄熱式脱毛が行えるのが特徴です。
蓄熱式脱毛とは、従来の脱毛方法とは異なり、低出力のレーザーを繰り返し照射することで、毛全体を均等に加熱し、毛を作る組織にダメージを与えます。肌への負担を最小限に抑えながら、確実な脱毛効果が期待できます。
1.蓄熱式脱毛とは?
医療脱毛機器では、主にアレキサンドライトレーザー、YAGレーザー(YAGレーザー)、ダイオードレーザーの3種類が使用されています。アレキサンドライトレーザーは皮膚の浅い層にアプローチし、黒い色素によく反応します。YAGレーザーは深い層にアプローチし、高い出力が必要となります。ダイオードレーザーはその中間的な存在であり、もっとも痛みが少なく、肌への負担が少ないと言われています。さまざまな肌質、色調、毛質に対応ができますので、多少の日焼けや、男性の濃いひげ、女性やお子さんの産毛にも対応可能です。
脱毛機器で用いられるレーザーの種類の違い
主に3種類あり、波長が違うことから、作用する深さ、施術できる肌質、毛質が異なります。
・アレキサンドライトレーザー(755nm)
アレキサンドライトレーザーは熱破壊式と言われるレーザー機器で主に使用されるもので、広く脱毛に使用されています。波長が短く、皮膚の浅い層に届くので、黒い色素(メラニン色素)によく反応します。メラニン吸収率が高いので、効果は高いのですが、やけどを起こしやすく、痛みが強いという特徴があります。
・YAGレーザー(1064nm)
波長が長いので、肌の深いところまで生えている毛、例えば男性のひげやVIOなどに有効です。また、肌の色調(スキンタイプ)が濃い方にも有効です。
・ダイオードレーザー(808/940nm)
アレキサンドライトレーザーとYAGレーザーの中間的な波長であり、スキンタイプが明るい方から暗い方、濃いひげから細い産毛まで対応できる、オールマイティなレーザーです。

2.蓄熱式脱毛機器、メディオスターモノリスの特徴
メディイオスターモノリスの3つの魅力をご紹介しますね。
2ー1. 不快感・痛みが少ない
レーザー医療脱毛機はショット式(熱破壊式)と連射式(蓄熱式)の2種類の方法があり、メディオスターモノリスはどちらのモードも選択可能です。患者様それぞれの毛量、毛質、日焼けなど肌の状態・スキンタイプ、できるだけ痛みを少なくしたい、などのご希望に応じて、脱毛方法を選択できます。
メディオスターモノリスが得意とする蓄熱式脱毛では、ジェルを使用し、広い範囲を滑らせながら連続照射していきます。有効な照射ができているかどうかの目安は、「ほんのり温かく感じるかどうか」ですので、痛みは少ないのが最大の特徴です。
また、ニキビや、アトピー性皮膚炎などの湿疹があるお肌にも、医師の適切な診察のもと、比較的安全に施術できます(もちろん医師の診察によっては、治療を優先して行うこともあります)。ひげそりでニキビが悪化してしまう方などには良い適応です。
2-2. 施術時間が短い
肌に当たるヘッドの部分が四角く、連続照射をしていきますので、効率よく、スピーディーに施術することが可能です。また、ヘッドが四角いことで、やけどリスクのあるショットの重複(ホットスポット)が起こりにくく、肌への刺激が軽減されます。
2-3. 脱毛効果の違いとは?「ダブル波長とダブルモードによる照射」
メラニン吸収性の高い808nmの波長に加えて、肌の深部にまで到達する940nmの波長を同時に照射することで、幅広い毛質やスキンタイプに対して効率的に施術できます。
また、蓄熱式を得意としていますが、熱破壊式の照射方法も可能ですので、例えば、蓄熱式脱毛でほとんど脱毛できているが最後に残った毛のみ熱破壊式でショット照射をする、といった使い方もできます。

2-4.医療脱毛機「蓄熱式と熱破壊式の比較」
| 蓄熱式 | 熱破壊式 | |
| 照射方法 | 連続照射低出力で連続して照射し、熱をためていく | ショット照射高出力で1発ずつ照射 |
| ターゲット | バルジ領域発毛司令塔を破壊 | 毛乳頭・毛母細胞毛の製造工場を破壊 |
| 毛の抜け方 | ゆっくり抜ける照射から2~3週間かけて、徐々に抜けていく | すぐに抜ける照射するとすぐに毛が飛び出してくる現象があり(ポップアップ)、早いと数日で抜ける |
| 痛さ | 弱いほんのり温かく感じるのがちょうどよい目安(部位や人によっては多少の痛みがあります) | かなり強い1ショットずつ、輪ゴムではじかれるような痛みがある |
| 産毛への効果 | 高い顔などの産毛、お子さんの細い毛にも効果あり | 低い産毛への効果は弱い |
| 剛毛への効果 | 少し低い濃く太い毛への反応はやや低い | 高いひげなどの濃く太い毛にも高い効果がある(その分痛い) |
| スキンタイプの濃い肌、日焼けした肌への対応 | 可幅広い肌色に対応できる | 不可日焼けしているときは照射できないことがある |
| 肌への負担 | 軽いアトピーやニキビなどの肌トラブルがあっても対応可能 | あり照射後赤みが出ることが多い。やけどしやすい。 |
| スピード | はやいジェルを使って滑らせるように照射 | はやい1ショットずつ照射 |
| 照射漏れ | 広い範囲を滑らせながら連続して照射するので、照射漏れが起こりづらい | 1ショットずつ照射していくので、照射漏れが起こりやすい |
3.施術の流れ
医師のカウンセリング後、お肌の状態、スキンタイプ、部位、毛量、毛質などに応じて、適切な照射をしていきます。蓄熱式では熱破壊式とは異なり、日焼けの影響などがほとんどありませんので、照射時期を考慮しなくても良い点がメリットです(もちろん、施術後のダメージを最小限にするため、適宜日焼け止めの使用など適切なスキンケアをお願いしています)。
3-1. 照射準備、照射
施術前は、可能な範囲でご自宅での剃毛(毛ぞり)をお願いしていますが、剃り残しがあった部位はこちらで剃毛を行い、ジェルを使用して滑らせるように連続照射していきます。蓄熱式では「ほんのり温かくなっていること」が適切な照射ができている目安となりますので、適宜お声をかけながら照射します。基本的には麻酔は不要ですが、痛みに弱い方、ご希望のある方には麻酔クリームを使用することもできます。
3-2. 照射時間
施術時間は照射部位や範囲、毛量によって異なります。ワキのみの場合はおおよそ30分以内で終了することがほとんどです。ヒゲの場合も、照射範囲が限られている場合は30分前後で終了しますが、デザインや範囲によってはお時間をいただくことがあります。
3-3. 照射後
ジェルを拭き取り、終了です。熱破壊式で照射した場合などで、赤みが出た場合には冷却をすることもあります。
4.医療脱毛のアフターケア
熱破壊式脱毛では、照射直後~数日以内にポップアップ現象で、毛が浮いてきてぽろっと抜けますが、蓄熱式脱毛の場合は抜けるまで通常数週間かかりますので、すぐに抜けなくてもご安心ください。メディオスターモノリスでは、毛のバルジ領域という発毛司令塔をターゲットとしていますので、今生えている毛はゆっくり抜け、毛周期で次に生えてくる毛が生えてこないようにすることを目標としています。
照射後は、刺激の少ない保湿剤、日焼け止めを使用してスキンケアを行うようにしてください。まれに赤みやほてりが出ることがあり、その際には炎症を抑える塗り薬をお渡ししますので、赤みが引くまで外用するよう、お願いすることもあります。
当日から、洗顔やシャワー、入浴、赤みがなければメイクも可能です。
5.照射間隔・回数
毛周期に合わせて、1~2ヶ月に一回のペースで定期的に照射することにより、高い脱毛効果が期待できます。だいぶ毛が減ってきたら、少しずつ照射の間隔を延ばしていきます。
毛周期とは、毛が生えてから抜けるまでのサイクルのことです。「成長期(現在伸びている毛)」「退行期(成長が終わり、抜け落ちていく毛)」「休止期(次に生えるまでのお休み期間、表面に毛はない)」の3つの期間を繰り返しています。
医療脱毛は、成長期の毛への照射により最大の効果を発揮するため、一回で全ての毛根を破壊することはできず、通常5~8回程度の照射をする必要があります。一般に、ワキ、腕や足などの比較的太い毛は5~6回程度でスムーズに脱毛終了しますが、ひげは回数がかかることが多く、また産毛も反応が遅いことが多いです。部位や毛量・毛質、スキンタイプにもよりますが、1~2ヶ月ごとに5~8回程度の施術をおすすめしています。発毛が減ってきたら、照射間隔を延ばしていきます。
6.医療脱毛機「メディオスターモノリス」が向いている方
このような方におすすめです。
・痛みをなるべく少なくしたい方
・スキンタイプが濃い方、日焼け後の方
・男性のひげ
・お子さん
・産毛
・お肌の弱い方
・アトピー性皮膚炎、ニキビなどの肌トラブルのある方
・硬毛化(脱毛後に毛が逆に濃くなってしまうこと)、炎症後色素沈着のリスクを減らしたい方
※以下に該当する方は照射できませんので、ご注意ください。
・光感受性が高い方
・光感受性を高める作用の医薬品を使用している方
・治療部位にがん病変および前がん病変がある方
・治療部位に有毛の母斑がある方
・治療部位に単純ヘルペスがある方
・ケロイド体質の患者様や過剰瘢痕化の特徴がある方
・治療部位に解放創または感染創がある方
・免疫抑制剤を服用している方
・創傷治癒遅延の徴候がある方
※照射に際し、注意が必要なケース
・セルライト治療を受けた部位は数週間、治療を行えません。
・目の周囲にはレーザー照射はできません。
・治療部位内に入れ墨がある場合、その部分は処置できません。
7.医療脱毛に関する「よくあるご質問」
Q. 医療脱毛の痛みはどのくらいですか?
A. 従来の熱破壊式に比べると、当院での医療脱毛の痛みは非常に少ないです。ほんのり温かさを感じる程度です。
Q. 医療脱毛は日焼けしてしまっても受けられますか?
A. はい、日焼け肌にも対応可能です。ただし、重度の日焼けの場合はお控えいただく場合があります。
Q. 医療脱毛の施術後、メイクや外出は可能ですか?
A. はい、施術直後から外出可能です。ただしお顔の施術後で赤みが出た場合は、メイクはお控えいただいた方がよいです。
Q. どのような肌質でも医療脱毛の施術はできますか?
A. はい、ほとんどの肌質に対応していますが、重度の肌トラブルや妊娠中の方はご相談ください。

蓄熱式脱毛で理想の素肌へ
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当院では、熟練した医療スタッフと先進の医療機器により、患者様一人ひとりに最適な脱毛治療をご提供しています。まずはお気軽にカウンセリングへお越しください。
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医療法人社団みなとあおば
理事長 菊地さやか
- 日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
- 医学博士
