乾燥肌・乾燥性湿疹
<目次>
- 1.乾燥肌・乾燥性湿疹とはどのような病気ですか?
- 2.乾燥肌・乾燥性湿疹にみられる主な症状
- 3.乾燥肌・乾燥性湿疹の原因となる生活習慣や体質
- 4.乾燥肌・乾燥性湿疹の診断方法と見分け方
- 5.乾燥肌・乾燥性湿疹に対する治療法・お薬の種類
- 6.ご自宅でできるスキンケアと保湿のポイント
- 7.皮膚科を受診したほうがよいタイミング
- 8.乾燥肌・乾燥性湿疹についてよくいただくご質問
白金のあおば皮フ科クリニックでは、乾燥肌や乾燥性湿疹による「かゆみ」「カサつき」「ひび割れ」などでお困りの方に対し、お一人おひとりの肌状態に合わせた治療とスキンケア指導を行っています。原因を丁寧に確認し、再発予防も視野に入れたケアをご一緒に考えていきます。
1. 乾燥肌・乾燥性湿疹とはどのような病気ですか?
乾燥肌とは、皮膚の表面から水分や皮脂が失われ、肌を守る「バリア機能」が弱くなった状態で、医学的には「皮脂欠乏症」と呼ばれます。放置すると、かゆみや赤み、小さなブツブツが出て「乾燥性湿疹(皮脂欠乏性湿疹)」へ進行することがあります。
乾燥肌・乾燥性湿疹は、以下の環境悪化しやすいのが特徴です。
・空気が乾燥しやすい秋〜冬
・暖房やエアコンをよく使う環境
年齢とともに皮脂や水分は減るためご高齢の方に多く見られますが、冬場の乾燥や誤ったスキンケア、アトピー素因などにより、若い方にも起こりやすい身近な皮膚トラブルです。
2. 乾燥肌・乾燥性湿疹にみられる主な症状
乾燥肌(初期)のサイン
初期には、次のような症状が現れます。
・皮膚がカサカサし、白い粉をふいたように見える
・洗顔後や入浴後に肌がつっぱる
・触るとザラザラしてなめらかさがない
この段階では、かゆみが少ないこともありますが、すでにバリア機能は低下しているため、早めの保湿が重要です。
乾燥性湿疹に進行した場合
乾燥が進むと、次のような症状が現れます。
・強いかゆみ
・ 赤み、小さなブツブツ(発疹)
・掻きこわしによる傷やかさぶた などの湿疹症状が出ます。
掻き続けると炎症が悪化し、あとで黒ずみ(色素沈着)が残ることもあります。
乾燥しやすい部位とかゆみの時間帯
乾燥の症状がよくみられる部位は、すね、ふくらはぎ、太もも、 腰まわり、背中 、 腕、二の腕 などです。また、お風呂上がりや就寝前〜睡眠中にかゆみが強くなる方が多く、入浴による皮脂の流出や体温上昇が影響します。
3. 乾燥肌・乾燥性湿疹の原因となる生活習慣や体質
(1)皮膚のバリア機能の低下
健康な肌は、皮脂膜・セラミド・天然保湿因子(NMF)が連携して水分を閉じ込め、外部刺激からしっかりガードします。これらが減るとバリアが弱まり、乾燥肌・乾燥性湿疹の連鎖反応が加速してしまいます。
(2)環境や生活習慣
乾燥肌の引き金となる環境・生活習慣要因は、秋冬の乾燥空気、エアコン・暖房の室内乾燥、強い紫外線、熱いお湯入浴、ナイロンタオルのゴシゴシ洗い、入浴後保湿サボり等。これらが皮脂膜を過剰に奪い、バリア機能低下→かゆみ連鎖を招きます。
(3)加齢や体質
年齢とともに乾燥肌が悪化しやすいのは、皮脂分泌の低下、セラミドなどの保湿成分減少、ターンオーバーの乱れが重なるためです。さらにストレス、睡眠不足、不規則な食生活、アトピー体質などがこれを助長します。
4. 乾燥肌・乾燥性湿疹の診断方法と見分け方

診察では、皮膚を観察し、
・症状の部位・範囲
・ 乾燥の程度(カサつき・粉ふき・ひび割れなど)
・赤み・ブツブツ・ジュクジュクの有無
・ 掻きこわしや色素沈着の有無
・ 発症時期や悪化しやすい季節 などを確認します。
あわせて、「アトピー性皮膚炎 」「接触皮膚炎(かぶれ)」「 脂漏性皮膚炎」「 尋常性乾癬 」といった、似た病気との鑑別も行います。普段の入浴・洗浄方法、使っている石けんや保湿剤、仕事・生活環境、アレルギーや持病なども伺い、総合的に診断します。自己判断で「乾燥だから」と様子を見すぎず、気になる症状が続く場合は早めの受診がおすすめです。
5. 乾燥肌・乾燥性湿疹に対する治療法・お薬の種類
主な治療は、
・外用薬(塗り薬)

・ 内服薬(飲み薬)
・ スキンケア指導
・ 紫外線療法 の組み合わせです。
(1)外用療法(塗り薬)
治療の基本は「保湿」です。
代表的な保湿剤:
– ヘパリン類似物質:保湿・血行促進作用があり、乳児〜高齢者まで使用可
– 尿素軟膏:角質を柔らかくし、ひじ・ひざ・かかと・手のゴワつきなどに有効
– ワセリン:皮膚表面に膜を作り、水分の蒸発を防ぐ
– セラミド配合外用剤:不足したセラミドを補い、バリア機能を助ける
湿疹が出ている場合は、炎症を抑える薬も使います。
– ステロイド外用薬:炎症やかゆみを抑える塗り薬で、部位や症状に応じて強さを選びます。指示どおり使えば安全性の高い薬です。
– かゆみ止め外用薬:抗ヒスタミン成分や清涼感のあるローションなどで、掻きこわしを防ぎます。
(2)内服療法(飲み薬)
かゆみが強い場合は、飲み薬を併用することがあります。
– 抗ヒスタミン薬・抗アレルギー薬:かゆみの原因物質の働きを抑え、特に夜間のかゆみや掻きこわしを軽減します。
– ビタミン剤:ビタミンB群やC・Eなどで、皮膚の再生をサポートします。
(3)スキンケア指導
肌質・年齢・生活スタイル・季節などをふまえ、適した保湿剤の選び方や塗り方、洗い方・入浴方法を個別にアドバイスします。
毎日のケアの見直しは、再発予防に欠かせません。
(4)紫外線療法(エキシマライト)
外用薬や内服薬だけで改善しにくい場合は、紫外線治療を行うことがあります。ウシオ社製「セラビームUV308 mini LED」を用い、炎症部位に308nmの紫外線をピンポイントで照射します。週1〜2回程度を目安に行いますが、日光過敏症のある方には適しません。多くの治療は保険診療内で対応可能です。
6. ご自宅でできるスキンケアと保湿のポイント
(1)入浴時のポイント
・お湯は38〜40℃のぬるま湯にする
・石けん、ボディソープはよく泡立て、手や柔らかいタオルでやさしく洗う
・長風呂は控えめにする
・ 入浴後はタオルで押さえるように水分を拭き取り、5分以内に全身へ保湿剤を塗る
(2)保湿剤の使い方
・保湿剤を塗るタイミング:入浴後すぐ、朝の洗顔・シャワー後など
・回数:1日2回以上が目安
・ 量:クリームなら人差し指の第一関節分で両手のひら1枚分程度。
・ 塗り方:こすり込まず、なでるようにやさしく広げる

(3)その他の生活上の工夫
・ 綿など肌触りの良いインナーを選ぶ
・室内湿度を50〜60%に保ち、暖房の上げすぎに注意する
・ バランスのよい食事・十分な睡眠・ストレスケア・こまめな水分補給を心がける
7. 皮膚科を受診したほうがよいタイミング
次のような場合は、早めの受診をご検討ください。
– 保湿してもなかなか良くならない
– かゆみで夜眠れない
– 掻きこわして出血・傷あとがある
– 赤みやブツブツが広がっている
– 毎年同じ時期に同じ症状を繰り返す
早期に適切な治療を行うことで、悪化を防ぎ、治りも早くなります。
8. 乾燥肌・乾燥性湿疹についてよくいただくご質問
Q. 市販の保湿クリームでもかまいませんか?
A. 軽い乾燥なら市販品で改善することもありますが、かゆみ・赤み・ブツブツが続く場合は、医療機関での治療が必要になることがあります。
Q. ステロイド外用薬の副作用が心配です。
A. 指示どおりの使い方を守れば、安全に高い効果が期待できる薬です。気になる点はその都度ご相談ください。
Q. 子どもの乾燥肌も同じケアで良いですか?
A. 基本は同じですが、お子さまの肌は大人よりデリケートです。刺激の少ない保湿剤の選択や塗り方など、年齢に合わせた工夫が必要です。
Q. 夏でも保湿は必要でしょうか?
A. 夏もエアコンや紫外線の影響で乾燥します。べたつきにくいタイプを選び、季節を問わず保湿ケアを続けることをおすすめします。
白金で乾燥肌・乾燥性湿疹の治療をご検討中の方へ
当院は白金高輪駅4番出口から徒歩4分と通院しやすい場所にあり、周辺にお住まい・お勤めの方に多くご来院いただいています。患者さまの症状や肌質を丁寧に確認し、その方に合った治療とスキンケアをご提案いたします。乾燥によるかゆみや湿疹は、専門的な治療と毎日のケアを組み合わせることで改善が期待できる病気です。 白金周辺で皮膚科をお探しの方、どうぞお気軽に当院へご相談下さい。
東京都港区白金あおば皮フ科クリニックのご予約はこちらから

医療法人社団みなとあおば
理事長 菊地さやか
- 日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
- 医学博士
